アビタ戸祭2000年 岩岡竜夫+岩下泰三+更田邦彦

□都市型低層連続住宅
 1つの敷地に1つの建物、それが平面的に脈絡なく繰り返される戸建住宅地の風景は、 多種多様な家族が集合的かつ自律的に住まうための<それなりによくできた>システムを映し出している。 本計画は、都市環境をタテに分割するこうした戸建形式の上に、ヨコに展開する空間形式を挿入させることで、 建物相互の関係性の中で獲得される豊かな住環境への新たなシステムを提案するものである。
 場所は宇都宮市中心街の西方にひろがる低層住宅地の真ん中に位置している。既存樹木が散在する約1000平方メートルの敷地に、 4つの独立専用住宅を建設する。まず、地面から約2.7メートルの高さに、1枚の人工地盤すなわちプラットフォームを、 既存の樹木をできるだけ残しながら敷地全体にわたって設置する。さらにこのプラットフォームの上に、 4つの小さな建物(構造上1階の部分と分離した木造建物)を互いに距離をあけながら配置する。 これらの建物によって区切られた屋外エリアは、それぞれ各住戸専用のオープンテラスに対応している。 1階は、各住戸すべて北側プラットフォーム下に玄関と2台以上の駐車スペースがあり、さらに階段に沿って2つのパティオがある。 2階オープンテラスと1階パティオは、各住戸のプライバシーを保つための機能をもつとともに、コモンエリアとしての共有化が可能なように、 空間的・動線的に住戸相互に連続性をもたせている。
 

■建物名称
 アビタ戸祭
■場所/竣工年
 栃木県宇都宮市/2000年
■意匠設計
 岩岡竜夫+岩下泰三+更田邦彦(担当:長谷川久美)
■構造設計
 構造設計舎(担当:一條典)
■設備設計
 小野寺康都市設計事務所
■施工
 東武建設(担当:福田祐一)
■地域地区
 第2種中高層住居専用地域
 防火指定なし
■建物用途
 専用住宅4軒(賃貸後に分譲予定)
■構造/階数
 鉄骨造+木造/地上2階
■敷地面積
 999.47m2(位置指定道路127.85m2含む)
■建築面積
 384.08m2(約96m2/戸) 47.5%<60%
■延床面積
 563.91m2(約141m2/戸) 46.9%<164%