建築家山田守展2006年 日本建築学会建築博物館ギャラリー

写真:山田新治郎
□日本建築学会+東海大学の共催による建築家山田守の回顧展(2006.12.12~2007.1.31)が日本建築学会博物館ギャラリーで開催された。山 田守のデザインといえば、流線型やパラボラアーチといった、流れるようなフォルムをまずイメージするが、そうした表現主義的な造形に隠れて、その形態や空間の意味を機能上あるいは構造上の合理性といった視点から読み解こうとする作業はあまりなされてこなかった。山田がこれまで近代建築史上からやや浮いた存 在だったことは、彼の作品に対するこうした見方の歪みによるものと思われる。
 今回の展示では、そうした部分を払拭すべく山田作品をできるだけフラットに位置づけることで、半世紀以上の時間を超えて、新たな建築的解釈を浮かび上がら せるよう心がけた。会場には、住宅、病院、大学施設など、様々なタイプの建築模型が、1/00から1/500までの縮尺の中で展示されている。一方で、山田の大学時代の卒業設計図面(複製)、各建築物の設計図面の原図、中央電信局の外壁のフロッタージュ、丸型ガラスブロックやモザイクタイル、山田自身の ポートレートなどは、すべて1/1の実寸大となっている。(岩岡竜夫)