ジャン・プルーヴェ展(秋葉原旧練成中学校/2005)2010年 岩岡竜夫研究室

 

□秋葉原の旧千代田区立練成中学校の一部を利用して「ジャン・プルーヴェ:機械仕掛けのモダンデザイン」展(2005.9.6~10.23)がおこなわれた。ここでは、廃校となって半年足らずの中学校を、期間限定ながら展示会場へとコンバージョンすることが求められた。
半地下にある技術教室には、りっぱな工具箱や製作機械などが放置されたままの状態で残っていて、この学校が都心にありながらモノづくり教育に熱心であった ことがうかがえた。その場のクオリティは、ジャン・プルーヴェのデザインマインドとうまく合致するものであり、こうした一期一会ともいうべき状況の中から 設営方法を考えていくことにした。具体的には、床に固定されている製作機械や突起物=コンセントプレートなどを使ってプルーヴェの「工場」の雰囲気を醸し 出し、壁面に固定された黒板などを利用して教壇に立つプルーヴェの姿を再現した。
1階の旧ランチルームも展示会場として使った。ここでの大きな問題点は、梁型の出た天井面に規則的に固定されている味気ない蛍光灯である。「原則として既 存の建物に手をつけてはならない」という役所からのお達しと限られた予算枠の理由で、展示用の照明器具を新たに取り付けることは不可能であった。そこで、 ヤマギワのデザイナーと相談して、既存の蛍光灯照明の器具枠を利用して、そこに白布をテープで固定して巻くことにした。それにより天井付けの蛍光灯は、天 井から垂れ下がる灯籠のようなものに変貌し、プルーヴェの諸作品をスポット的に照らす。(岩岡竜夫)


■展覧会名称
 ジャン・プルーヴェ展
■場所/竣工年
 東京都千代田区/2005年
■意匠設計
 岩岡竜夫研究室(担当:今浪絵里、相馬起夫、竹内淳、田中健一郎、吉原麻希子ほか)
■照明設計
 ヤマギワ
■施工
 マパルス